4/25

River    BACK BUTTON ONE PIECE

color    ベンガラ×墨

price    38500- 

size     1    /    2

4月前半の盛岡出張SHOPからはじまり、桜吹雪を横目に展示会だったりRiverの秋冬のこと、1ヶ月・3ヶ月先のこと
などを考えているうちに(今日1日生きるので精一杯なのに)陽射しとみどりが眩しい季節になりました。
とても儚いなと思うけど、だからこそ毎回美しいと感じられるのかもしれませんね。
来週からはGWに突入。29日(火)昭和の祝日は、月に一回のcieloさんのおやつ販売があります。
自分達の月1回のお楽しみな時間でもあり、今月で3回目なのですがT子さんが作るおやつが本当に美味。
これだけ世の中に美味しいモノがたくさんある中でも、何というか別なベクトルでいつも感動しています。
T子さんの佇まいと性格をそのまま表現したような(良い意味ですよ)前に出過ぎずに控えめながらも食べ応えがあって
身体がすんなりと受け入れる、特別だけど普通のおやつなのです。
店舗でも出張販売でも、何処かのタイミングで皆さんに一度で良いので召し上がって頂きたいなと思い続けています。

春夏オーダーした商品も出揃ってきた感もありますが、今季オーダーした商品の中でspecialな生地を用いたワンピースが
届きました。ここ1年であまりに生地の価格(特にリネン系)が高騰し過ぎて最後まで迷ったのですが
久し振りにパワーのある素材を使ってみたい欲が出てきてしまい、もう止められないところまできたので思い切ってみました。
思いきった甲斐があって、天然染料の迫力ある色目と贅沢な生地分量でリッチな気分に浸れるワンピースに仕上がり大満足。
季節的にも丁度良いタイミング、真夏になる手前頃まで気持ち良く袖を通して着ていただけると思います。

Riverで秋冬シーズンに作製した猫目の大きなボタンを付けたワンピースを、少しだけアップデートしています。
袖のバランスと、後ろの釦を一回り小さくし、大ぶりのパッチポケットは変わらずに付けています。
縫製もコバステッチでギリギリのラインを攻めていて(特にポケットの縫製)、見ているとうっとりしてしまいます。
素材はリネン100%で薄すぎず・厚すぎずの中肉の生地感。
一平方メートル190グラムなので、しっかりとしているけど分厚い感覚は無いと思います。
因みに僕は真夏に着る洋服は一平方メートルに対して100~150グラムを目安にしているので
それと比べると少しウェイトがある感じになると思います。
上記の内容を踏まえると、真夏の手前頃までが調子良い生地感になるはずです。
特に梅雨時期の湿度はあるけど、ちょっと肌寒い気候の時にリネンの吸湿性と速乾性が大いに活かされるはずです。

色目は鉄系の濃い茶色で、地染めをした後にベンガラと墨でコーティング加工を施しています。
ベンガラ染めはインドのベンガラ地方が由来とされていて、日本でも古くから用いられている染色方法の1つ。
土の成分に含まれている酸化鉄に化学反応させて色を入れていくのですが、機能的な面として防虫・防腐としても優れていて
古来から現代にいたるまで継承し続けられている染色技術。ベンガラ(赤茶)にプラス墨(黒)コーティングをすることで、
深く濃い茶色になり染めムラも殆ど出ない仕上がりになっています。明らかに雰囲気が出ている生地というのが見て分かります。
どっしりとした重厚な空気に軽やかなリネン素材との相性が抜群です。

想定はしていなかったのですが、ちょっとだけ畏まった場所へ着て行くのにも◎な気がしてきました。
色目が黒に近いこと、超高密度で生地の表面がざらざらとしてない点など、足元に革靴を合わせて頂ければ
食事会や懇親会くらいはイメージ出来るかもしれません。
袖口はぎゅっと絞ってメリハリを利かせつつギャザーがとても美しい仕上がり。
パワーのある生地感は少しお休みしていたのですが、こうして久しぶりに見てみると、それはそれでやっぱり
良いものは良いということを改めて感じる1枚になりました。人は閉じて開いてを繰り返す生き物なので
今の気分を大切にしながら、表現することを続けていければと思います。

サイズ1で着丈110cmを目標に、サイズ2で120cmを着地するように設定しました。
1枚で着てもサマになる長さにすることで、パンツとのバランスを考え過ぎずに着ていただけるのではないかと。
身長166cm着用サイズ2で、膝がしっかりと隠れるところまできますので、煩わしさが軽減される丈感。
特に身長が高い方には朗報の丈感だと思いますし、生地の分量も含めて贅沢な気分を味わっていただきたいです。
同じ生地(ベンガラ×墨)を使い、メンズはSOWBOWに別注でセットアップをお願いしておりました。
そちらも店頭に並んでいますので、また後日にご紹介しますね。相当渋い感じに仕上がっております。お楽しみに。

ページトップへ戻る