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River   DOUBLE BUTTON SHIRT

color     NAVY

price     24200- 

size      1    /    2    

定休日の2日間は意外とやることが多く、見ておきたい展示を見に行ったり、ラスト冬物を仕舞ったりと
バタバタとタスクをこなしているとあっという間に時間は過ぎてしまいます。
行ってみたかった神社にもようやく足を運べてご挨拶できました。
美味しいパン屋さん・老舗のお饅頭屋さんに巡りあえたりと、足を使って動いてみるものですね。
車で動いていると通り過ぎてしまう景色もゆっくりと歩けば、気になって立ち止まったり寄り道をしたりして、
発見が幾つもあるものです。知らない街を歩くのは面白いですし、少しずつ知っていく過程もまた良し。

昨年過ごした暑い夏を想像すると、やっぱり半袖が良いよね。と思い返してレディスの半袖シャツをRiverで作製しました。
着たいと思っていたのはダブルブレストのシャツ。これと言って決定的な理由や出来事は無いのですが、
自分達が着たいなと思えるダブルブレストのシャツが、何処かに無いかなと思いつつ探すよりも作る方が近道かもしれない
という観点から、1つ1つ組み立てていきました。思いのほか上手く出来て満足。
次に素材。思い描いていたイメージはあまり柔らさに振り過ぎずに、天然繊維の機能性ときりっとした空気を纏えること。
妄想とデザインイメージを膨らませながら、選んだ素材は2種類。
1つ目は、以前に一度使ったことのあるリネン76%・和紙24%の混紡素材。
和紙はここ数年で定着してきた素材でもあり実績も十分。生地に強さを出してくれる繊維でもあります。
リネン特有の着用していく過程で生じる柔らかさを、適度に止める役割を果たしてくれるのが嬉しい。
着用を繰り返しても、素材がある一定のラインを超えて柔らかくなり過ぎない点が気に入っています。

ダブルブレストのシャツやジャケットを今までも色々と着てきましたし、着用しながら自分なりの改善点やこうだったら
良いなを蓄積してきました。一番の特徴は何と言ってもダブルの見え方。
これはもうデザイン的な側面で可愛いですし、それ以上に言うことはありません。
釦の付け位置が中心ではなくアシンメトリーになるので、フェイク釦の案も思い浮かびましたが中途半端になりそうなので断念。
釦ホールを付けたダブルブレストのシャツで作製することに。
仮にフェイク釦にした場合に気になる点が、フェイク釦側の生地が浮いた状態になって遊んでしまうこと(物理的に)
がどうしても気がかりでした。機能的に解消する意味でも、ホールを開けたダブル釦(トップ2つのみ)の仕様に。
釦を留めるのに慣れと時間は掛かるかもしれませんが、収まり具合が断然良かったのでイメージ通りの仕上がりになりました。

シルエットはややAライン気味に、脇下を一番搾っている状態から裾口にかけてフレアに広がりを持たせています。
あえて前後で着丈の差を大きく出す作りに。後ろはお尻が隠れる長さ、サイズ1=68cm サイズ2=74cmに設定。
前後差を約8cmを付けることで、前から見た時にはすっきりとした印象、後ろは安心感を生むようなイメージに。
そして背中側はギャザーで柔らかさを出しつつ、可動域がしっかりと出せる仕様。
袖の長さは肘が隠れる5分袖くらいと言えば良いでしょうか。
夏は決まって麦わら帽子を被って出掛けるので、麦わら帽子が似合う半袖シャツというのも隠れテーマにありました。

color     GINGHAM CHECK

price     24200- 

size      1    /    2    

もう一色はリネン55%・コットン45%の綿麻ギンガムチェック。
特殊な加工をすることで、表面に凹凸が出る立体感のある仕上がりになっています。
ウェイトは厚すぎず・薄すぎずの中間くらいのイメージ。こちらも生地が柔らかくなり過ぎないようにコットンを配合。
着用する側としては無地に近い印象を持ちながらも、柄物であることは間違いないので、丁度良い隙間を埋めてくれる
1枚になったら良いなと想像しています。夏はとても長い季節になってしまいましたから、少しでも前向きに外へ出ようと
思えるようなシャツになって頂ければ嬉しいです。

身長166cmで着用しているサイズは2。
サイズ1で155cm位の方をイメージ。大きすぎず小さ過ぎずの良い塩梅に仕上がったと思います。
気温が25℃を超える日もちらほら見えてきているので、半袖シャツの出番、そろそろかもしれません。

夏本番になると、服装のことを考えるのが嫌になるほど気温が高くなるのは、もう仕方がないこと・・・と
頭では理解しつつも、やっぱり半袖なのか長袖なのかを迷う今ぐらいの季節が一番楽しいのかもしれないとも
いち洋服屋としては思ったりもしてしまいます。
特に二宮に来てからは、覚悟していた暑さを目の当たりにして、半袖シャツに対する意識が変わったこともあって
今回のダブルブレストシャツを作ってみたいなと思えたので、それはそれで良かったこともありますね。
今は日本の何処に住もうと暑さに大きな差が無くなってきているのは間違いありませんが、
それでもやっぱり北東北の岩手に住んでいた頃と比べると、日中は変わらずとも夕涼みが無い気候に戸惑いつつも良い経験と
捉えて過ごした時間でした。逆に夏服を楽しめる時間が長いことを、ポジティブに変換する方が良いなと。
同じ素材を使って、もう一型、新型でプルオーバータイプのシャツを作っていますので、また後日にご紹介したいと思います。
そちらはメンズサイズもご用意がありますので、お楽しみに。

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